会長 ご挨拶

2016年9月26日

ご挨拶

日本屋外広告業青年部連合会
会長 北山 誉至宗

次の10年を目指して、我々は行動して行きます。

21世紀に入り間もなく15年、世の中も随分、様変わりして来ました。 勢いのあった20世紀に比べると、その勢いは衰え、マイナス成長もありました。 失われた10年、等とも言われております事は皆様もご存知の通りです。 我々の屋外広告業会に於きましても、広告主が減り、各地での相次ぐ屋外広告物 条例の改正で規制が強化され、ただでさえ注文が減る中、根本的に屋外広告自体 が掲出、設置出来ない場所等も増え、益々衰退の一途をたどって参りました。

しかしながら、一昨年の安倍内閣の誕生、昨年の東京オリンピック開催決定等で 少しずつ世の中が変わりつつあります。

我々屋外広告業社にとっても、消費税の増税は広告画面の変更の特需を生み出し オリンピックに向けた街路の整備や施設の整備、外国人観光客の誘致、倍増を目 指した案内サインの整備等、これからもますます期待出来ます。

一方、各地の景観条例は広告物の色や面積の規制、掲出禁止区域の増加等ますます 複雑なものになって来ましたが、果たして本当にそれで良いのだろうか? 規制をかけても、その規制の従わない広告主や看板製作業者が後を絶たない。規制を 厳しくすると届け出自体を出さない。そんな実態があります。

そんな中、一昨年のトンネル天井崩落事故以来、各地でトンネルや橋梁等の点検 が続いておりその結果、要整備箇所が相次いで発見されている。

それに比べて、我々の業界はどうだろうか? スポンサーが付いていた頃には頻繁に整備されていた屋外の広告鉄塔もスポン サーがいなくなれば整備もされずに何年も放置されていたり、店舗の廃業ととも に壁面についたまま放置されている、看板もよく目にする。又、もっとひどいも のはそもそも行政に届け出もせず、いつ誰が製作して取り付けたのか、誰の持ち 物なのかもよく分からない屋外広告物も無数にあるが、それが個人の財産だから と言う理由で、別に取り締まる訳でもなく、公共の空間に野ざらしで放置されて いる。

屋外広告物が最もたくさん付けられたのは、1990年頃のバブル期である。そ れからもう25年、各地で屋外広告物が転倒したり、落下したりそる事故が最近 よく報道されるようになって来た。 しかし今はその報道を見ている限り、強風のせい等で落下したとされ、怪我をし た方も、自然災害だから仕方無い様な話になっているが、実際には整備と言って も名ばかりで2年に1回持ち主が目視点検した届け出が出されているだけ、専門 家に診てもらった事一度も無し、届け出をしないといけない広告物も実際には3 割程度しか届け出がなされておらず。行政側も人手不足でこれ以上届け出を受け 付けられない等々、この実態が明らかになれば、必ず行政の担当部署も、業界団 体も責任を問われるであろう。

そうなるまでに我々でまず出来る事から初めて行きたい。 昨年末より官民一体で安全対策に向けた検討会を開始しています。また今年から は屋外広告や景観の事を広く世間の皆様にも広く知ってもらい、興味や問題意識 を持つ事に、繋がればと屋外広告景観検定試験を来年半ばをメドに実施して行け るよう準備をしています。

こう言った取り組みから、我々の業界の次の10年に繋がる様な賑わいや事業を 生み出して行きたいと思います。 日広青連の皆さん10年後は皆さんがこの業界の主役です。次の10年を目指し て共々に前進して参りましょう。